システムエンジニアは、一般的に見れば高収入が得られるエリート職業のように考えられがちであるが、一般的に想像されるよりも、精神的にも肉体的にも辛い職業であるといえる。職業柄、クライアント側の要望に応えることが第一となるため、要望に変更があればその変更に沿ったプログラムへと変更しなければならない。
また、ITに関する知識や技術者としての能力が必要となるだけでなく、クライアントを満足させるための営業能力やコミュニケーション能力も問われる職業であるため、広く多様なことを考えなければならないというプレッシャーも多大な負荷になってくるといえる。このため、このようなプレッシャーに絶えかねてうつ病などの精神病を発症してしまう人が多いということは否定できない。近年、うつ病になる社会人は年々増えているが、その原因である「仕事からのプレッシャー」や「対人関係の悪化」などといった因子が、SEの職場には多く存在している。
だが、もちろんシステムエンジニアだからうつ病になる、というわけではない。技術職である分、能力が高ければその分認められやすい職場であるともいえるだろうし、体力があり精神面に自信がある人にとっては、年齢に関わらず働ける職場でもある。気を張らずに自分のペースを保ちつつ、ある程度マイペースに働くこと、またクライアントとの良好な友好関係を築くことが、システムエンジニアを続ける大切な努力だといえよう。